エッセー哲学的 / 佐々木 寛


哲学に関わる、試論および小論、さらには、色々な時事問題や、身近な問題などについても、自由に書いてみたいと思っています。なお、コメントは、リンクにある掲示板へ、どうぞ。ただし、悪戯と思えるコメントは、削除します。

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「知財立国」

日本のマスメディアで、もてはやされるのは、どう見ても、二流、三流以下の、困った代物ばかり。そんな代物ばかりを、もてはやしていては、日本の水準が、あらゆる分野で世界に引けを取ることになるのが、分からないのだろうか…。日本に、一流と言ってよいものが、無いわけではない。歴史的には、『正法眼蔵』を著した道元のような、超一流も存在する。ところが、日本の、哲学や思想の専門雑誌などを見ると、ほとんどが、外国の哲学や思想の紹介で、お茶を濁すような内容ばかり。

また、他の分野でも同様である。たとえば、世界初のマイクロプロセッサーを生み出した嶋正利氏や、光造形法を発明した小玉秀男氏のような一流は存在する。しかし特許権は、共にアメリカの企業にあると聞いている。そして、青色発光ダイオードの中村修二氏(当時の、日本の勤務先での評価は、報奨金が数万円だとか)。中村氏は、その後、アメリカに移住してしまい、さらに、二、三の重要な開発や発明にも関わっているが、その権利も、おそらくは、アメリカ企業のものとなっていると思われる。

今後、日本は、日本人が発明したり開発したものなのに、アメリカ企業に莫大なライセンス料を払うことになる(本来なら、外国または外国企業が、日本人あるいは日本企業にライセンス料を払うはずのものなのに…)。どうして日本は、独創的なものを評価できないのか。しかも、それ故に、明らかに幾つかの例では、国益を損なっていると言えるのに…。

国益を損なった例は、これだけではない。たとえば、レーダー技術の基になる、分割陽極マグネトロンを発明し、実用的強さの超短波帯の電波を世界で最初に発生させた岡部金治郎。しかし、日本では評価されず、岡部の仕事を評価したアメリカ側が、それを基にレーダーを実用化してしまう。ミッドウェー海戦では、それが、日本海軍に勝利する大きな一因になったと考えられている(日本側で、岡部金治郎の仕事を評価しなかった者は、国賊であろう)。

このように、日本では戦前から戦後も同じように、独創的な仕事があるにも関わらず、それを評価せずに、国益を損なうことばかりを繰り返しているのである。ここまで来ると、評価しなかった側、あるいは、評価できなかった側に、問題があると言わざるを得ない(故に、日本のマスメディアで、もてはやされるのは、二流、三流以下の、困った代物ばかりとなるのかも知れないのだが…)。ちなみに日本政府は、「知財立国」を目指しているのだとか…(冗談だとしか思えない)。

【参考文献】
『計算機屋かく戦えり』、遠藤諭=著、アスキー出版局、1996年。
『独創者列伝 IT革命の礎を築いた日本人』、佐藤銀平=著、NTT出版、2005年。
『世界大百科事典<第2版>』(平凡社)、日立システムアンドサービス、1998、2004年。
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