エッセー哲学的 / 佐々木 寛


哲学に関わる、試論および小論、さらには、色々な時事問題や、身近な問題などについても、自由に書いてみたいと思っています。なお、コメントは、リンクにある掲示板へ、どうぞ。ただし、悪戯と思えるコメントは、削除します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

『完訳 紫禁城の黄昏』

 『完訳 紫禁城の黄昏(上・下)』、R・F・ジョンストン=著、渡部昇一=監修、中山理=訳、祥伝社。

 本書は、清朝(満洲民族王朝)末期に、皇帝・溥儀の家庭教師となる、ジョンストンの歴史的な証言だと言ってよいだろう。ジョンストンは、紫禁城の権威が、黄昏て往くさまを、見事に描いている。

 第一章では、日露戦争前の満洲が、ロシアに占領されていたことが述べられているが、シナでは、ロシア勢力を駆逐する、如何なる行動も取られなかったと記されている。ちなみに、最近、出版された、『マオ 誰も知らなかった毛沢東(上・下)』、ユン・チアン&ジョン・ハリディ=著によると、旧ソ連の秘密資料から、張作霖爆殺は、満洲における旧ソ連の謀略だったことが明らかにされている。

 清朝は、その後も、徐々に疲弊して往くが、疲弊の原因は、この場合、外国の圧力よりも、清朝(満洲民族王朝)の中枢部にある。

 国の存亡に、関心のある人には、この書は必読ものであろう。満洲民族王朝の疲弊は、満洲人のみで固められた中枢部、内務府の底知れぬ腐敗にあることが、よく解る。

 国が亡ぶ時は、国の中枢部が、信じ難いほどに腐敗し切っているのだ。これ(特に下巻)を読むと、今の日本の、官僚機構の組織的な腐敗に、相通じるもののあることが、痛いほどに理解できる。たとえば、公金を私物化して恥じない、下衆(げす)な精神など…。

 できれば、この書を読んだ後で、『特殊法人は国を潰す気か』、千葉仁志=著、小学館文庫や、『日本国の研究』、猪瀬直樹=著、文藝春秋などを読むと、腐敗した官僚組織というものが、国民一般、あるいは国家にとって、獅子身中の虫でしかないことが、理解できるはずである。
スポンサーサイト

映画・書籍 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<謹賀新年 | HOME | 「知財立国」>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。